タコスを筆頭に良くも悪くも安くて美味しいというイメージがあるメキシコ料理。
この概念を打ち崩しし、スペインのマドリードでミシュラン一つ星を獲得したレストランがRoberto Ruiz ロベルト・ルイス率いるPunto MX プント・エメエキスだ。
数年でスペインのガストロノミー界に旋風を巻き起こしたと言われるロベルト・ルイス。
もちろんスペインのメキシコ料理というユニークなコンセプトが人々の目に留まった部分もあるかも知れないが、何より"本物"であるという事がこのレストランが人々を魅了した所以だろう。
個体と液体を組み合わせたとされる古代メキシコ料理をベースに、コンテンポラリーなスペインの要素も取り入れている。
用いる食材も信頼のおける有機栽培農家から購入しており、高い品質でありながらスペイン人ですら知らない豊富な種類の野菜を用いている。
メキシコ料理に欠かすことのできないトルティーヤも全て手作りしており、使うトウモロコシもヨーロッパでニシュタマリゼーションという紀元前2000年から用いられている製法によって精製しているそう。
現在はpunto MXの他にもmezcal lab メスカル・ラボとsalon cascabel サロン・カスカベルという店も率いているロベルト・ルイス。
今著は448ページの中に125点のレシピと800もの写真が収められている。
現代的でありながら本物である、メキシコ料理というパズルを解き明かす内容の濃い1冊。
Publisher:montagud 社
448ページ
スペイン語・英語 併記
2018年刊行
サイズ:縦 29.5cm×横 23.5cm×幅 4cm
ISBN:978-8-472121737